防水工事の基礎

ベランダ防水工事の際に気をつけたい立ち上がりに関する基礎知識

  • 2017年1月9日

ベランダ防水工事の際に職人さんが「立ち上がり」という言葉を使いますが、「なんのことだろう?」疑問に感じていませんか?

そこで、この記事では防水工事の立ち上がりについて詳しく解説します。

1. 立ち上がりとは何か?

防水マイスター立ち上がり
出典:http://www.eto-kenso.com/blog/7512/

立ち上がりとは、床と外壁の境目のことです。建築用語で、水平面から垂直に立ち上がった部材の事を言います。屋上やベランダなどに立ち上がり部分があり、紫外線や雨風の影響を受けて、経年劣化しやすいのが特徴です。

屋上には、パラペットと呼ばれる小さい壁の立ち上がりが設置されていることが通常です。ベランダやバルコニーの腰壁(外側に設置されている壁)も、立ち上がりと呼ばれますが、それは、床面に対して、垂直に立ち上がっているからです。

日照や雨風によって劣化するため、10年に一度程度行われる、マンションの大規模修繕工事の際は、防水工事を行って、修繕をする必要があります。

2. 防水層の工事の際に気をつけること

ベランダ防水は、雨から家を守るための役割も果たしています。いつも日射や紫外線を浴びているため、しっかりとした防水がされていても、時間の経過とともに防水層が劣化してしまいます。雨漏りなどが起こるのはそのためです。

そのようなことが起こる前の段階で、防水層の工事をしっかりと行う必要があります。

防水は、ベランダの床面、立ち上がりなどに施工する必要があります。床面だけを防水施工すればいいわけではなく、立ち上がりの周囲の部分も防水工事をおこなう必要があります。

経年劣化によって立ち上がりが劣化し、ひび割れるなどしてそこから雨水が建物内に入ってしまいかねません。水が建物に入ってしまったら、建物の寿命は短くなります。そうならないよう、防水工事をすみずみまできちんと行う必要があります。

ベランダ防水には、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水、FRP防水などの工法がさまざまにあります。どの工法で施工するかは業者と相談しましょう。

3. 立ち上がりが十分でないと、サッシ付近から漏水が

防水工事サッシから漏水
出典:http://kenchikudanten.way-nifty.com/izumiya/cat7784145/

ベランダとサッシの段差が少なく、立ち上がりが十分にないと、サッシ付近から漏水してしまう恐れがあります。また腰壁と防水立ち上がりの接点部分の工事が適当だと、そこから漏水する可能性もあります。いずれにせよ、立ち上がりの処理は十分に検討されたものでないとなりません。

4. 防水機能は、住みやすさと反比例する?

最近は建築の性能が向上して、さまざまなデザインの住宅が増えてきました。住みやすさに配慮され、屋根の上に屋上がもうけられたり、開放感のある広いベランダがついていたりなど、環境に配慮して太陽光発電を設置したりなど、さまざまな住まいのバリエーションが増えてきました。快適で住み心地が良いのです。

実は、こうした複雑なデザインの住宅ほど、防水機能をしっかりとしなくてはなりません。防水機能は、住みやすさと反比例するため、古い住宅だけでなく、あたらしい現代的な建物ほど、防水工事が必要です。

ベランダには、床に勾配がつけられています。勾配はついているものの、坂道と言ったふうではなく、生活の利便性のためほとんど水平です。勾配は排水のためですが、ベランダそのものは、四方を壁で囲まれているため、とても水が溜まりやすくなっています。

また、太陽光パネル設置なども勾配が必要です。

5. 防水処理は、時間とともに劣化します

ベランダ防水は、最初の新築時は、頑健であったとしても、だんだんと年月の経過とともに、劣化していきます。ゆっくりと、しかし確実に、痛んでいきます。

これは防水処理がほどこされた立ち上がり部分も同様です。

屋根や外壁と同様、ベランダ防水も痛んでいきます。

専門的な防水処理であっても、一般的な塗装と同じく、劣化します。

そして劣化した表面は塗膜が割れてひび割れなどを起こしてしまいます。

シート防水の場合は、シートそのものが劣化していきます。

屋根や外壁同様、ベランダも防水が必要です。定期的なメンテナンスを行って、常に気にかける必要があります。ベランダは歩行する機会も多いため、チェックしてみるといいでしょう。

6. 漏水してる場合の原因は、さまざま

漏水が万が一起こってしまった場合、その理由はとても多岐に渡ります。

住まいの総合的な判断が必要ですので、たとえばベランダから漏水している場合でも、その部分だけが漏水しているのか、それとも他の部分から水が入ってきているのかの判断はとても難しいものです。

雨の量、その時の風向きにも左右され、雨水の侵入経路を見つけても、即座に塞いでしまっては、水蒸気をブロックしてしまって、余計に悪化させかねません。こうしたときは、専門の業者に依頼するのが最適です。

焦っておかしな業者に頼んでしまわないためにも、防水工事のプロに見積もりを依頼してみてください。一括見積もりでは、無料で複数の業者に相談することができます。ベランダ防水の工事はとても複雑です。

そのため、ベランダ防水を専門にしているプロの業者がありますので、その中から見積もりを取って、いちばん印象のいいところを選ぶと良いでしょう。

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