防水工事の基礎

木造住宅のベランダ・バルコニーの防水工事の基礎知識

  • 2017年1月9日

木造住宅にはどのようなメンテナンスをすれば良いのでしょうか?この記事では木造住宅のベランダ防水工事の基礎知識について解説します。

1. ベランダ・バルコニーの防水工事の基礎知識

木造住宅のベランダ防水工事
出典:http://www5.hp-ez.com/hp/onehome/page7

ベランダは、マンションだけでなく、木造住宅にもベランダやバルコニーがついています。

最近は建築が進化しており、建築そのものにバルコニーがつくようになりました。

昔は、木造での防水がきちんと方法が確立されておらず、ベランダは後付でした。

いまは、ベランダ防水にはFRP防水という工法が広く普及していますので、木造住宅にバルコニーを最初からつけることができるようになったのです。いっぽうで、漏水などに対応していかなければなりません。

FRP防水は、紫外線などからベランダを守るために、トップコートという表面を守ってくれるための薬剤が塗られています。

このトップコートのメンテナンスは、瑕疵担保保険では10年間の保証がきくのですが、実際にはもう少し短く、5年程度で塗り直したほうがよいとされています。

FRP工法は、ガチガチに固めるため、地震などで建物が動きやすい木造住宅の場合、地震の発生の際の動きに耐えられず、破損してしまうリスクがあります。大きな面積のベランダになるほど、それらの可能性は高まってしまいます。

また、FRP工法は、木造住宅の場合は、ルーフバルコニーといって直下に居室がもうけられる建物の場合、建築基準法上、屋根の扱いとなります。

そのため、屋根防火の飛び火に関する法的な基準を満たす必要があります。近隣が火災になったときに、飛び火してこないように防火する必要があるのです。

そのため、木造住宅のルーフバルコニーでは火気厳禁です。バーベキューなどもできません。グリルなどを使う場合は、無煙グリルなどをご利用ください。

2. ベランダ防水には、高さが必要

瑕疵担保保険の基準が必要です。水上から12センチのところを、サッシの下にしなくてはならないのです。バルコニーに行くためには、最低でも20センチ以上をまたぐ必要が生じます。水勾配は、1/50が基準です。

3. ベランダの大きさによって、工法を変えよう

面積が小さく、ベランダの防水工事のメンテナンスが必要なことをしっかりと理解しているのであれば、FRP防水でも十分その機能を果たしてくれます。ただし、メンテナンスをあまりしたくないというのであれば、シート防水やウレタン防水などがおすすめです。

4. FRP防水の硬さは、それが長所にも短所にもなります

木造住宅のベランダ防水にFRP防水を選ぶ場合、経年劣化とともに雨漏りがしてしまう可能性があります。

それは、FRP防水は硬いため、それが欠点となって、ひび割れなどにつながるからです。

FRP防水をほどこしたベランダが、ひび割れて漏水になってしまった例は枚挙に暇がありません。硬いということが裏目にでたのです。それらを防ぐためには、FRP防水の下地に注意です。

ウレタン防水などを使うといいでしょう。ウレタン防水は柔らかいので、上の防水の部分が割れても、大丈夫なのです。万が一のことを考えて、防水工法を選びましょう。木造住宅の場合はとくに、水が入ってくると木の部分が腐食したりなどして建物に大きなダメージを与えてしまいます。

そのため、適切な防水工事を選ぶ必要があるのです。防水工事店を選ぶときは、雨漏りを止めてくれることはもちろんのこと、雨漏りが起こらないように最善の工法を選んでくれる会社を選びましょう。

もっとも適した防水材料はどれか、知っている防水工事店を選ぶことが大切です。

5. 木造住宅のベランダ防水におけるFRP防水のメリット・デメリット

ベランダ防水は、FRP防水がほとんどです。

FRP防水には、継ぎ目がありません。そのため、防水性が高いのです。また、軽くて丈夫ですし、複雑な形状にも対応できます。

ですがその反面、プラスティックでできていますので、紫外線に弱いという弱点があります。そのため、劣化が早いのです。

また、前述の通り硬いので、地震などの揺れで下地が揺さぶられた際に、対応できないというデメリットがあります。

木造住宅は、とくに揺れを吸収することで地震のエネルギーを逃します。そのため、地震で木造住宅がしなったときに、木造住宅はよく揺れます。また、木造ですので、木なので伸縮したりすることもあります。

ベランダは日当たりの良い南側や東側に設置することが多いため、紫外線に弱いFRP防水は、木造住宅には向いていないかもしれません。

定期的に上から保護するトップコートを塗る必要がありますし、長持ちさせるためにトップコートに直射日光が当たらないようにタイルやマットを敷いておくなどの工夫をすることが大切となります。

ウレタン防水やシート防水のほうが、木造住宅のベランダ防水にはふさわしいかもしれません。

木造住宅にはFRP防水というのは、もはやスタンダードになりつつありますが、FRP防水のデメリットを考慮すると、いちがいにそうも言えなくなるのが現状です。しっかりとした技術と知識を持っている業者を選ぶ必要があります。

そのためには、無料の一括見積サイトを使っての一括見積が必須です。

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