防水工事の基礎

木造住宅の陸屋根防水工事の基礎知識

  • 2017年1月9日

木造住宅での陸屋根も、一部でよく見かけるようになりました。デザイン性に優れているのが特徴ですが、雨漏りしないようにしっかりと防水工事をしなくてはなりません。ただし、防水工事にはいろいろな種類があります。その防水工事の種類を見ていきましょう。木造住宅の屋根は特に重要ですので、陸屋根にしている方は、基礎知識を学んでください。

ウレタン防水は、陸屋根でのスタンダード

陸屋根での防水工事のスタンダードが、ウレタン防水です。液体のウレタンを何度か塗布することによって、防水層をつくって防水します。ウレタンは液状なので、複雑な形状の陸屋根でも継ぎ目のない完全防水を実現することができます。

現在のところ、陸屋根の主流となっており、全国の防水工事の46%、実に半数近くが、ウレタン防水になっています。主流となっている防水工事のため、施工してくれる業者も多く、高い技術を持った業者も多いです。

また、工程がシンプルなため、工事日数は短くてもOKなのです。材料と人件費も安くすみますので、工事代金が少額ですみます。耐久年数は短めなのですが、重ね塗りができますので、メンテナンス費もそれほどかかりません。古い防水工事を撤去する必要がなく、そのまま上から施工することができます。

FRP防水は、耐久性に優れている

FRP防水

FRP防水は、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を使って、防水層を作ります。トップコートという上から塗る保護層をいれると、実に5層の防水層で工事することができます。

陸屋根だけでなく、ベランダ防水などでも頻繁に使われる防水工事です。

軽量のため、耐久性に優れています。また、乾くのも早いので、工事は長くても2日で終わります。完了した後は、人が歩いても大丈夫です。ただし、施工時ににおいが出ますので対策が必要です。

硬化すればプラスチックになりますので、地震などにも強いのです。ただし、プラスチックのため紫外線に弱いという弱点があります。また、再塗装する際に、プラスチックの廃材がでてしまいます。

シート防水は、色合いを選ぶことができます

シート防水

シート防水は、貼り付けるシートによって工事の種類が異なります。

塩化ビニールシート防水は、塩化ビニール樹脂の防水シートを接着剤で陸屋根にはりつけます。シート状の防水工事なので、複雑な形状をしている陸屋根には対応できないのが難点です。ただし、施工後には歩くことができます。また、色合いなどを選ぶことができます。

紫外線や熱、オゾンなどに耐えることができ、頑丈です。ですが、シート同士の接合部分には、重なりを綺麗にするために高い技術が必要です。そのため、施工不良などが発生しやすいので注意が必要です。鳥がついばんだりして穴があくなどのトラブルも発生しにくいのが特徴です。

ゴムシート防水も、耐久性は高い

シート状に成形した合成ゴムの防水シートを使います。接着剤やテープなどで陸屋根に施工します。

陸屋根の部分的な防水補修にも適しています。ゴムシート防水は、薄いためやや損傷しやすいという欠点があります。

ゴムは温度による変化が少ないため、施工地域の制限がありませんので、全国どこでも施工することができます。

耐久性も比較的高く、シート状なので、複雑な陸屋根には向いてないのですが、シートのため短期間の工程で、安くてすみます。接着剤を使っているため、そこから雨漏りするリスクがあります。

アスファルト防水は、塗ると貼るの複合工法

アスファルト防水

アスファルト防水は、防水材を塗るのプラス貼るのの複合工法となります。改質アスファルト防水もほぼ同様です。

アスファルト防水は、合成繊維の不織布にアスファルトを含ませたシート状のものを貼り重ねるという工法です。丈夫で水を漏らさない、頑丈な防水層が出来上がります。

トーチ工法では、バーナーを使うなど、簡単な道具だけで施工できます。密着させるときに隙間なくできるので、そこから漏水しません。従来の工法と比べて、高い技術力がなくても対応が可能です。

常温工法では、常温で材料を付着させ、熱を使いません。液状のアスファルトを使い、陸屋根に貼り合わせることで完成します。熱による溶解がないため、煙が少なくて環境に優しく近隣に迷惑もかけません。トーチ工法よりは技術が必要です。

陸屋根の防水工事は、さまざまな工法から選べます

陸屋根の防水工事には、さまざまな工法があります。

ウレタン防水、FRP防水、シート防水塩ビ、シート防水ゴム、アスファルト防水など、それぞれ耐久年数などもことなります。もっとも耐久年数が長いのが、アスファルト防水で20年程度です。その代わり、アスファルト防水は高価です。

安価なのはシート防水ですが、耐用年数は13年程度と短く、こまめなメンテナンスが必要となります。詳しい専門知識を持った専門業者に一括見積を取って、理想の陸屋根防水を行いましょう。無料の一括見積がおすすめです。

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