防水工事の基礎

ベランダ・バルコニーの雨漏りの原因と防水工事の基礎知識

  • 2017年1月12日

ベランダを下から眺めたときに雨染みがあった。これは、ベランダが雨漏りをしているサインです。

ベランダ・バルコニーは住宅の中でも雨漏りが発生しやすく、そのまま放置してしまうと底床が抜け落ちてしまう危険性があります。

そこで、この記事ではベランダ・バルコニーの雨漏りの原因から対処法まで詳しく解説します。

1. ベランダ・バルコニーが雨漏りしてしまう原因と対処法

ベランダ防水の雨漏り
http://www.yamaokakun.com/blog/2015/11/post-131.php

自分の家のベランダとバルコニーから雨漏りがする場合があります。いち早く原因を追求して直さないことには、家そのものに大きなダメージを与えてしまいますし、室内で非常に住みにくいのです。

ベランダの雨漏りの元として考えられる原因はいくつかあります。

ベランダに雨を流す排水口があるのですが、そこが外部に排出する口をチェックします。

そこでゴミが詰まっていたり、鳥が排水口のなかに巣を作っていたりなどする場合、ただしい排水ができなくなって、ベランダ内がプールのように水が溜まってしまいます。

水かさが増すことで、施工したベランダ防水の防水層を超えてしまい、コップのふちからあふれたかのように、漏水してしまって、階下に水がもれてしまうケースがあります。

また、ベランダの床と、建物壁の境目や継ぎ目は、コーキングと言ってシリコンで隙間を埋めるのですが、そこがはがれているケースなどがあります。

その場合は、そこから雨水が侵入してしまいます。これも、雨漏りの原因となります。

また、ベランダの床面に何本もひび割れのようなものが入っている場合は、表面に塗られたモルタルが割れて、隙間から雨水が侵入してしまったというケースも考えられます。

ひび割れてしまっている場合は、自分でホームセンターなどでモルタルを買ってきて、左官作業を行うことで修繕できますが、自分で修理した安いモルタルでは、あまり長持ちしないのが難点です。

基本的には、ベランダ防水のプロにいち早く連絡を取って、早急に見積もりを出してもらうのが良いでしょう。

シリコンなども自分で埋めることはできますが、素人工事ですと修理に不安が残ります。

また、完全にベランダ床を塞いでしまうと、水や水蒸気が閉じ込められて、家の中のハリや柱が腐食してしまうリスクがありますので、プロに依頼したほうがいいでしょう。

2. ウレタン防水の雨漏り

ベランダウレタン防水の雨漏り
http://paint-house.blog16.jp/index.php/2015/09/10/-264

ウレタン防水も、10年以上が経過すると、雨漏りがする場合があります。脱気筒からの排気がうまくいかず、下地の部分がふくれになってしまうケースです。

そのふくれに水が溜まって、雨漏りを起こしてしまいます。ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗りつけて、硬化した後にゴム状で弾性のある防水層ができあがるものです。

歩行性に優れており、運動用までさまざまな利用目的に使われます。

ただし、ウレタン防水塗膜は、紫外線や熱によって早期劣化が生じやすく、また、地震や、気温の変化によって生じる建物の伸縮などから下地の挙動に対応できず、ひび割れを起こしてしまうことがあります。そのため、そうした部分からの雨漏りも、起こると考えられます。

3. シート防水の雨漏り

ベランダシート防水の雨漏り
http://www.shuwa-corporation.co.jp/archives/271

シート防水も、ふくれが生じて、雨漏りの原因となります。

ふくれそのものは、単にふくれているだけなので、手抜き工事というわけでもなく、工法の特性なのですが、見た目が悪く、将来的に破断する可能性があります。放置しておくと、ふくれが原因で雨漏りしてしまうことはあり得るでしょう。

シート防水は、上からシートを被せられるので、障害物がない場合などはシート防水を選ぶといいでしょう。

4. まずは、雨漏りの場所を特定

雨漏りが発生したら、まずは雨漏りの場所を特定しなくてはなりません。

シート防水が裂けているとか、アスファルト防水が割れているとか、ウレタン防水にひび割れが入っているとか、そうした現象をつきつめて、雨漏りの原因を特定します。

施工が足りていない場合もあれば、経年劣化で壊れている場合もあります。

5. 防水を施工。施工方法を変えることも

まずはテープなどで応急処置を行います。それから、本格的な防水工事のやり直しです。シート防水をFRP防水に変えるなど、工法を変更することも普通に行われています。

前の防水層を剥がす必要があれば、剥がして、綺麗に掃除します。そして、下地を設置して、その上からプライマーを塗って樹脂を密着させます。その上に、防水層を敷き詰めていきます。

空気が入ってしまわないように、脱泡処理を行いながら、作業を進めます。防水層を厚くして、頑丈にするために、塗り系の防水の場合は二度塗りを行う場合もあります。

保護層であるトップコートを塗って、完成です。内部に水がしみてしまうと、防水層が剥離してしまいます。それを防ぐためにも、防水層の上にはトップコートが必要です。水分の浸透を防いで、シャットアウトしてくれます。

【まとめ】 雨漏りはいち早く対処を!

雨漏りを放置しておくと、家の内部に水が侵入し、柱や梁などの基礎部分の侵食が起こってしまいかねません。雨漏りは、家にダメージを与える重大な問題なのです。

何より、雨漏りが起こっている家では住むことができません。雨漏りが発生した場合は、早期に原因を突き止めるためにも、専門の業者に相談してください。

悪徳業者を避けるためにも、一括見積サイトで比較、検討をすることもとても重要です。

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